泉のマーケティング解説ブログ
2025.08.20
従業員の意識が変わる「伝えるチラシ」作成
「ご近所マーケティング」を実践しているコンビニエンスストアで、ある大きな変化が起きました。
それは、従業員自らが“伝えるチラシ”を作成したこと。
「こんなことやったことないです」と最初は戸惑いながらも、実際に取り組んでみると、思いがけない反応が返ってきたのです。
従業員の気付きと変化

「この商品、お客さんによく聞かれるんですよね。だから、チラシにして紹介してみたかったんです。」
スタッフが選んだのは、地域のお客様に人気の冷凍餃子。
「ご近所の年配の方が、電子レンジで簡単に温められて、助かっていると言っていたので、実際に調理例と一緒に紹介したらどうかと思ったんです。」
そんな会話から始まった「伝えるチラシ」作り。
作ってみると、「伝えたい」という気持ちが、接客を変えたのです。
売上より「届けたい」が先に立つ

従業員の行動が変わりました。
「これ、今日チラシに載せてる商品です。よかったら試してみてくださいね」
売り込むのではなく、紹介するように伝える。
結果、その商品が前月比220%の売上に。
しかし、数字以上に大切なのは、スタッフ自身が“伝えることが楽しくなった”という変化。
チラシを起点に「会話」が生まれる
「これ、美味しかったよ」「うちも買ったわよ」
チラシが、ご近所の方々との“会話のきっかけ”になったのです。
単なる広告ではなく、「ご近所に伝えたいものを、わかりやすく、丁寧に」届ける。
まさに「ご近所マーケティング」の真髄が、そこにはありました。
まとめ
伝えるチラシは、店舗の外に貼るものではなく、スタッフの心の中にも貼るもの。
「伝える」ことを通じて、従業員もお客様も変わっていく。
ご近所マーケティングは、広告の話ではありません。人の話です。
現場にこそ、ヒントがあります。
次回は、「口コミから始まる商圏拡大戦略」についてご紹介します。