泉のマーケティング解説ブログ

2024年09月

2024.09.05

顧客4分類法における4つの顧客それぞれの「量と質」の見極め方

顧客タイプごとに、見極めるポイントが異なります。
以下に、それぞれの顧客について「量」と「質」を見極める方法を説明します。

➀候補地(お店)の最寄りに住む住民
量の見極め方
  • 人口統計データ: 該当エリアの住民人口を把握します。市区町村の統計データや地域の人口データを利用します。
  • 世帯数    :エリア内の世帯数を確認します。
質の見極め方
  • 年齢層 : 住民の年齢層を確認し、ターゲットとなる顧客層が多いかを評価します
  • 家族構成: ファミリー層、独身層、高齢者層など、ターゲット顧客の家族構成を把握します。
  • 所得水準: 所得水準や消費支出のデータを確認し、購買力を評価します。
➁候補地(お店)の最寄りに働く就業者
量の見極め方
  • オフィスビル数: エリア内のオフィスビル数を確認し、そこに働く人々の数を推定します。
  • 通勤流動データ: 通勤者の流動データを利用し、エリア内の就業者数を把握します。
質の見極め方
  • 業種構成: エリア内の主な業種を確認し、どのような職種の人が多いかを把握します。
  • 働き方 : フルタイム、パートタイム、シフト勤務など、働き方の違いを理解します。
  • 所得水準: 労働者の平均所得を確認し、購買力を評価します。
➂候補地(お店)の前を通る車
量の見極め方
  • 交通量調査データ: 道路交通量の調査データを利用し、候補地前を通過する車の数を把握します。
  • 交通インフラ  : 主要道路や高速道路のインターチェンジの近さを確認します。
質の見極め方
  • 車種構成   : 通行する車の種類(乗用車、トラック、バスなど)を確認します。
  • ドライバー属性: 通勤者、観光客、営業車など、ドライバーの属性を把握します。
  • 時間帯別交通量: 時間帯ごとの交通量を確認し、ピークタイムを把握します。
➃候補地(お店)の前を歩く人
量の見極め方
  • 歩行者数調査データ: 歩行者数の調査データを利用し、候補地前を歩く人の数を把握します。
  • 人通りの多いエリア: 駅前、ショッピングモール、観光地など、人通りの多いエリアを確認します。
質の見極め方
  • 年齢層    : 歩行者の年齢層を確認し、ターゲットとなる顧客層が多いかを評価します。
  • 目的地    : 歩行者の目的地(通勤、買い物、観光など)を把握します。
  • 時間帯別人通り: 時間帯ごとの人通りを確認し、ピークタイムを把握します。

あなたのお店の顧客の見極め方

あなたのお店がどの顧客を主たる顧客とするかによって、上記のポイントを参考に「量」と「質」を見極めてください。

まとめ

顧客タイプごとに「量」と「質」を見極めることで、ターゲット顧客の特性を把握し、適切な立地選定が可能になります。顧客4分類法を活用し、あなたのお店に最適な立地を見つけましょう。

ここにエントリー本文を書きます。

2024.09.04

ドラッグストアの場合

「誰に」が違うと「どこで」が変わることをドラッグストアの例で見ていきましょう。
以下の表をご覧ください。

ドラッグストアの主たる顧客の違い

顧客タイプ 何を提供するか どこで出店するか
住んでいる人(住宅地の住民) 日用品、薬品、健康食品 住宅地の中心部、住宅地周辺
働いている人(オフィス街の労働者) ビタミン剤、エナジードリンク、弁当 オフィス街、駅近く
前を通る車(通勤者、旅行者) ドライブ用品、簡単な食事 主要道路沿い、高速道路のインターチェンジ近く
前を歩く人(ショッピングエリアの歩行者) 化粧品、サプリメント、軽食 ショッピングモール内、繁華街

ターゲットを住宅地の住民とオフィス街の労働者と分けた場合のドラッグストアの例

何を 誰にどこで特徴
住宅地の住民をターゲットにしたドラッグストア 日用品、薬品、健康食品 住んでいる人住宅地の中心部や住宅地周辺駐車場があり、徒歩圏内に多数の住民がいる
オフィス街の労働者をターゲットにしたドラッグストア ビタミン剤、エナジードリンク、弁当、化粧品 働いている人オフィス街や駅近くランチタイムや退勤時間に来店が多い

顧客4分類表にあなたのお店を位置付け

あなたのお店の商品・サービスをどの主たる顧客に提供したいかを明確にし、その上で「どこで」お店を出店すれば良いかを決めましょう。

具体的な手順

  • 1.ターゲット顧客の選定
  • 4つの顧客分類(住んでいる人、働いている人、前を通る車、前を歩く人)から主たる顧客を選定します。
  • 2.商品・サービスの提供内容の決定
  • 主たる顧客が求める商品やサービスを明確にします。
  • 3.最適な出店場所の設定
  • 選定した顧客が多く存在するエリアを設定します。
例:あなたのお店がターゲットとする主たる顧客が住宅地の住民の場合
  • 何を :日用品、食品、薬品
  • 誰に :住宅地の住民
  • どこで:住宅地の中心部や住宅地周辺
このように、主たる顧客が明確であれば、お店の出店場所も自然と決まります。

現地確認の重要性

顧客4分類表にお店を配置することで、現地確認時の見方が変わり、景色が一変します。出店場所の選定が楽しくなり、ワクワクすることでしょう。
次に進むべきは、選定した顧客の「量と質」の分析方法・手順を覚えることです。

まとめ

「誰に」を明確にすることで、「どこで」お店を出店すれば良いかが決まります。
同じ商品・サービスでもターゲットとする顧客が異なれば、最適な立地も変わります。
顧客4分類表を活用し、あなたのお店に最適な立地を見つけましょう。

ここにエントリー本文を書きます。

2024.09.03

富士そばさんの主たる顧客のブレークダウン

あなたが富士そばさんの店長だと思い、主たる顧客のブレークダウン(分類)を以下の空欄に埋めてみましょう。

主たる顧客のブレークダウン

どんな人?

時間に余裕がなく働いている人

仕事中や仕事帰りのオフィスワーカー

短時間で食事を済ませたい人


いつ?

ランチタイム

仕事終わりのディナータイム

深夜の帰宅途中


頻度?
平日ほぼ毎日
週に数回

どんな時?
忙しい時
休憩時間が短い時
帰宅途中で手早く食事を済ませたい時

手段は?
徒歩
公共交通機関利用後の徒歩

ブレークダウン(分類)を行った結果のサンプルです。

ブレークダウン(分類)結果のサンプル

どんな人?

時間に余裕がなく働いている人


いつ?

ランチタイム、仕事終わりのディナータイム


頻度?
週に数回

どんな時?
忙しい時、休憩時間が短い時、帰宅途中で手早く食事を済ませたい時

手段は?
徒歩

富士そばさんの「顧客4分類表」での位置

富士そばさんの主たる顧客のブレークダウンを基に、富士そばさんの位置を以下のように顧客4分類表に配置します。
  • 住んでいる人: 低
  • 働いている人: 高
  • 前を通る車 : 低
  • 前を歩く人 : 高

富士そばさんの出店場所

富士そばさんの主たる顧客は、働く人が多いオフィス街と駅を結ぶ人の流れ上に位置し、特に駅に近い場所です。
実際に富士そばさんが出店している場所も、この位置に合致しています。

ゆで太郎システムさんを例にした顧客4分類表

ゆで太郎システムさんの場合、主たる顧客が異なるため、顧客4分類表の位置も異なります。
  • 住んでいる人(ファミリー層): 高
  • 働いている人: 中
  • 前を通る車(営業車): 高
  • 前を歩く人: 中

まとめ

「誰に」が明確であれば、「何処で」が決まります。
例えば、富士そばさんのように働く人をターゲットにする場合はオフィス街や駅近が理想的な立地となります。
一方で、ゆで太郎システムさんのように住んでいる人や車での利用を主たる顧客とする場合は、住宅街や駐車場が確保できる場所が適しています。

同じ商品・サービスでも、「誰に」が異なれば「何処で」も異なることが理解できたでしょうか?
これを応用することで、あなたのお店の立地選定がより効果的になります。

ここにエントリー本文を書きます。

2024.09.02

商圏とは何か?

商圏とは、特定のエリア内に住んでいる人々と働いている人々を含む市場の範囲を指します。
この商圏は、住民と労働者の量と質によって構成され、各種の立地商圏が形成されます。

顧客4分類法における商圏の分類

前述の顧客4分類法では、お客様を以下のように分類します。
  1. 住んでいる人
  2. 働いている人
  3. 前を通る車
  4. 前を歩く人
商圏は、基本的に「留まっているお客様」である住んでいる人と働いている人を中心に表現されます。
一方、前を通る車と前を歩く人は「流れているお客様」と分類されます。

商圏の定義

商圏とは、「留まっているお客様」である住んでいる人と働いている人を中心に構成されるエリアです。
この範囲を明確にすることで、効果的なマーケティング戦略を立てることができます。

あなたのお店の位置はどこですか?

次に、あなたのお店が「何を」(商品・サービス)を「誰に」(4つの顧客のうち主たる顧客)提供するかを考えてみましょう。

「何を」「誰に」が明確になっている場合、以下の図に基づいてお店の位置を決めます。
顧客の分類
  • 住んでいる人
  • 働いている人
  • 前を通る車
  • 前を歩く人

あなたのお店の位置決定

もし「誰に」が明確でない場合は、以下の手順に従って「何を」(商品・サービス)を「誰に」提供するのかを明確にしましょう。

手順

1.ターゲット顧客の明確化
  • あなたの商品・サービスが誰に向けられているのかを具体的に考えます。
  • 例えば、日用品を提供するコンビニの場合、主なターゲットは近隣の住民や通勤通学者になります。
2.顧客の分類
  • 4つの顧客分類(住んでいる人、働いている人、前を通る車、前を歩く人)に基づき、主たる顧客を選定します。
3.商圏の設定
  • 主たる顧客が多く存在するエリアを商圏として設定します。
  • 例えば、オフィス街に立地するカフェなら、働いている人を主たる顧客とし、そのエリアを商圏とします。
4.商圏の分析
  • 設定した商圏内の人口や競合店の有無、商圏バリア(交通の便など)を冷静に評価します。

具体例

何を誰に どこに
例1:コンビニエンスストア 日用品、食品近隣の住民(住んでいる人)や通勤通学者(働いている人) 住宅地やオフィス街の近く
例2:美容室 ヘアカット、カラーリング地元の住民、周辺の働いている人 居住エリアや繁華街の近く

まとめ

商圏とは、住んでいる人と働いている人を中心に構成されるエリアです。
あなたのお店が「何を」「誰に」提供するかを明確にすることで、効果的な商圏設定が可能になります。

この視点を持つことで、適切な立地を選び、成功する店舗運営が実現できるでしょう。

ここにエントリー本文を書きます。

2024.09.01

お客様が許容する来店時間は?

お客様が商品やサービスを利用する際の許容来店時間は、非常に重要なポイントです。
これを理解することで、適切な立地を選び、効率的な店舗運営が可能になります。

以下の表を参考にしながら、具体的な事例を考えてみましょう。

許容来店時間の例

業態 利用頻度 許容来店時間
コンビニ 毎日 5~10分
スーパー 毎週 10~15分
美容室 月1回 15~30分
アウトレット 年2~3回 1時間以上

なぜこんなことが起こるのか?

お客様が許容する来店時間は、その商品・サービスを利用する頻度と密接に関係しています。
頻繁に利用するものほど、来店時間が短くなければストレスを感じ、利用しなくなります。近い店にシフトします。
逆に、利用頻度が低い商品・サービスであれば、来店時間が長くてもお客様は許容することが多いです。

利用頻度と単価の相関関係

基本的に、単価が安ければ利用頻度は高くなり、単価が高ければ利用頻度は低くなります。
例えば、日常的に利用するコンビニの商品は単価が低く、利用頻度が高いため、来店時間が短いことが求められます。

一方、アウトレットモールで購入する商品は単価が高く、利用頻度が低いため、来店時間が長くてもお客様は許容します。

お客様の利用頻度の設定

あなたの商品・サービスにおけるお客様の利用頻度をしっかりと設定することが重要です。
この視点を持つことで、適切な出店場所を選定し、無駄な出店を避け、効率的な店舗運営が可能になります。

具体例を挙げて考えてみましょう

業態 利用頻度
許容来店時間
立 地
1.コンビニエンスストア 毎日 5~10分 住宅地やオフィス街の近く、通勤路沿いなど
2.美容室 月1回 15~30分 居住エリアや繁華街の近く
3.アウトレットモール 年2~3回  1時間以上 郊外や交通の便が良いところ

利用頻度と来店時間の相関関係

利用頻度が高ければ高いほど、お客様が許容する来店時間は短くなります。


例えば、日常的に利用するコンビニは5-10分の来店時間が理想ですが、アウトレットモールのような年に数回利用する場所は1時間以上の来店時間でも許容されます。

あなたの商品・サービスの利用頻度の設定

もう一度考えてみてください。あなたの商品・サービスのお客様の利用頻度はどのくらいでしょうか?それに基づいて、適切な出店場所を選定することが重要です。

まとめ

お客様の許容する来店時間と利用頻度を正しく理解することが、儲かる店舗運営の鍵です。
この視点を持つことで、無駄な出店を避け、効率的な立地選定が可能になります。

あなたの商品・サービスに最適な立地を見つけ、成功を手に入れましょう。

ここにエントリー本文を書きます。

カレンダー

«9月»
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30      

 

ブログ内検索