泉のマーケティング解説ブログ

2025.05.11

顧客4分類法活用による出店事例(3.候補地(お店)の前を通る車への出店事例)

顧客4分類法の「前を通る車」を主たる顧客とした場合の出店事例について学びます。「車の質」に着目した成功事例や、競合分析の甘さによる失敗事例をもとに、その手法を学びます。

成功事例

伊豆半島東側の国道下り車線側への出店

背  景
店舗開発新人の頃、最寄りに住んでいる人や働いている人が少なく、店舗前を通る車を主たる顧客として出店。
現地調査
観光導線を意識し、通行量でボリュームがあることを確認。
売上分析
土日に白いタオルが大量に売れることが判明。100枚置いて80枚売れる結果に。
顧客ニーズ
の発見
日帰り温泉利用客が質の良いタオルをプチリッチな気分で購入していることが判明。
通行量の
再 調 査
平日は地元ナンバー、土日は県外ナンバーが8割以上を占めていることを確認。
対  策
通行量調査においてナンバープレートと車種(軽自動車、営業車)を意識し、品揃えに反映。
この事例から学ぶことは、通行量だけでなく、車の質(ナンバープレートや車種)を確認することで、顧客ニーズを正確に把握し、適切な品揃えをすることの重要性です。

失敗事例

中部地方の既存店の日販低下原因の調査

背  景 
既存店はロードサイドの中地に位置し、競合店が手前にも先にも3km以上ないと思われていた。(中地とは、敷地が道路に一面しか接していない土地のこと。)
問 題 点
現地調査で既存店手前400mの交差点を右折して100mの位置に競合店が出店していたことを発見。
原因分析
車の流れを調べたところ、既存店の前を通る車の80%が競合店から曲がってきていたことが判明。
結  果
競合店が既存店の道なり手前500mにあるのと同じ状況で、既存店の日販は回復せず、閉店に至る。

この事例から学ぶことは、地図上だけでなく現地調査をしっかり行い、車の流れを把握することの重要性です。

顧客4分類法による見極め方

候補地(お店)の前を通る車

driving through by convenience store
量の見極め方
交通量調査データ
実際に決められた時間を店前で実査し、候補地前を通過する車の数を把握します。(決められた時間、三つの時間帯で一回15分の計測を2回)
交通インフラ
主要道路や高速道路のインターチェンジの近さを確認します。

質の見極め方
車種構成
通行する車の種類(乗用車、トラック、バスなど)を確認します。
ドライバー属性
通勤者、観光客、営業車など、ドライバーの属性を把握します。
時間帯別交通量
時間帯ごとの交通量を確認し、ピークタイムを把握します。(決められた時間、三つの時間帯で一回15分の計測を2回)

まとめ

「候補地(お店)の前を通る車」をターゲットにした出店では、通行量だけでなく車の質(ナンバープレートや車種)を確認することが重要です。
成功事例から学び、失敗事例から教訓を得ることで、より確実な出店戦略を立てることができます。顧客4分類法を活用し、ターゲット顧客の特性を把握し、適切な立地選定を行いましょう。


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