泉のマーケティング解説ブログ

2025.08.23

ご近所マーケティングとランチェスター戦略の親和性

ランチェスター戦略という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは、ビジネス戦略の古典とも言える理論で、「弱者は強者と同じ土俵で戦ってはいけない」という考え方をベースにしています。

私がご近所マーケティングを推進する中で、このランチェスター戦略との親和性に何度も驚かされてきました。
なぜなら、ご近所マーケティングの真髄は「小さなエリアで勝ち切ること」。 まさにランチェスター戦略の実践と重なるからです。

「局地戦」に特化するという考え方

small area strategy
ランチェスター戦略には「第一法則(弱者の戦い方)」という考え方があります。
この法則では、以下のような戦い方が推奨されます:
  • 局地戦で戦う(広げず、狭く)
  • 一点集中で資源を投入する
  • 相手の得意分野を避け、自分の土俵をつくる
これは、ご近所マーケティングが行っていることとまったく同じです。
ご近所=半径350mの生活圏

そこで、誰に・何を・どこで届けるかを徹底的に磨き上げていく。 そして、周囲の競合を凌駕し、その小さな商圏で1位をとる。
これは、「商圏シェアNo.1」を目指す考え方でもあります。

シェア1位を取ることの価値

たとえば、コンビニや整骨院、飲食店のような店舗型ビジネスでは、徒歩圏の来店が売上の中核を占めます。
つまり、「そのエリアの人に一番選ばれている店」になることが、最も安定した売上につながるのです。

これはエリアの外からお客さんを集めるよりも、ずっと再現性があり、かつ販促効率も良いのです。

小規模事業者だからこそ「一点集中」

concentration
資源(お金・時間・人材)が限られる小規模事業者にとって、広く浅くPRするのは非効率です。

むしろ、350m以内の「まだ来ていないけど来る可能性が高い人」に絞って、 何度も接触し、信頼と認知を積み重ねていく方が、はるかに成功確率が高まります。

まとめ

ご近所マーケティングは、ランチェスター戦略でいう「弱者の戦略」を現代のリアル店舗に落とし込んだ実践的な手法です。
「広げない勇気」「深掘りする覚悟」が、ご近所での繁盛をつくります。

戦略とは、選ばないこと。 選ばなかった分、残したエリアにリソースを集中する。
その繰り返しが、確実に「商圏シェアNo.1」へとつながっていくのです。


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