泉のマーケティング解説ブログ

2025年05月

2025.05.20

誰でもできる儲かる場所の選び方(『立地は商売の神様』の実践)

多くの方に、『商品・サービス』にマッチした『お店の出店場所』を選ぶ方法を知っていただきたいと思っています。

この方法を知ることで、お店を始める際に業績が必ず向上し、儲かる場所が分かるようになります。
しかし、多くの方がこの方法を知る機会がなく、その結果、商品やサービス、接客を磨いても繁盛せずに短期間で閉店するお店が多いのです。

知識の共有の重要性

私は、自分にとって当たり前のことが世の中では『知られていないこと』であることに気付きました。
そして、その『知らないこと』を多くの方に知ってもらい、商売が繁盛するように強く願っています。

ただし、情報を伝える方法が適切でなければ、伝わらないという課題もあります。
本ブログでは、その課題を克服しながら、効果的な立地選定方法をお伝えしていきます。

経験と実績から学んだこと

1987年から2018年までの31年間、コンビニエンスストアチェーン本部に勤務し、そのうち27年間を店舗開発部門で過ごしました。
加盟店開発、新店舗開発、候補地出店可否審査、店舗開発新人教育、社外協力業者育成に携わり、約4,000店舗の出店支援を行ってきました。

これらの経験を通じて、出店場所の選定方法を「経験と勘」だけでなく、「データと現地調査」に基づいた客観的な方法に進化させてきました。

ご近所マーケティング『いずみ式ワクワク10分散歩』

『いずみ式ワクワク10分散歩』は、商品やサービスに適した場所を選ぶための独自の手法です。
この手法を通じて、リアルな店舗ビジネスの経営者の方々が新しいお客さまを集客し、繁盛するお店を作るサポートを行っています。
また、多店舗展開を目指す企業の開発サポートも行っています。

店舗開発担当者のBさんからは、「このノウハウを知る前と後では仕事の質が全然違う。
店舗開発業務が楽しくなった」とのフィードバックをいただきました。
彼のスキルの進化を実感し、このノウハウをより多くの方々に伝えたいと思うようになりました。

立地商圏の捉え方

site location and trade-area
立地商圏の捉え方を、顧客を切り口にして4つの型に分けることで、立地商圏という言葉や世界に触れてこなかった方々にも分かりやすくお伝えできるようになりました。

これは、私自身が伝え方を改善し、効果的に情報を伝える方法を学んだからです。

ブログの構成

最初は、既存のお店の視点から立地商圏についてお伝えしています。次に、新しい出店場所を探す視点から立地商圏について解説しています。

ともに、立地商圏のロジックを基礎としており、これを理解することで、出店戦略を立てる方法や仮説を持った出店の価値に気付くことができるでしょう。

最後に

私たちの知恵を多くの方々に伝え、一人でも多くの店舗経営者の方々に立地商圏を理解してもらい、成果を上げていただきたいと願っています。

「立地は商売の神様」なのですから。



2025.05.19

立地は商売の神様(ご近所マーケティング『いずみ式ワクワク10分散歩』の重要性)

私たちが提唱する「立地は商売の神様」という理念には、確固たる根拠があります。
多くの方々が自分の『商品・サービス』に最適な『お店の出店場所』を選ぶことができれば、その努力は最も効果的に成果へと結びつきます。

さらに、現在お店を経営している方が『お店の場所』の最寄りの状況を理解し、それに応じて『商品・サービス』を調整することで、今以上の成果が得られるのです。

vison of go-kinjo marketing
このように、『立地は商売の神様』という証拠をお伝えし、ご近所マーケティング『いずみ式ワクワク10分散歩』を実践することで、お店がご近所の人々に愛される存在となって欲しいという強い思いから、この本でブログを発信することに至りました。

開店と閉店の現実

毎年多くのお店が開店し、街を賑やかにしています。しかし、一方、短期間で閉店してしまうお店も少なくありません。

これは非常に悲しく残念なことです。
だからこそ、多くの方に『商品・サービス』にマッチした『お店の出店場所』を選択できるよう、私たちのノウハウを活用していただきたいのです。

私の経験と教訓

experience and lesson at convenience store
私はコンビニエンスストアのチェーン本部に31年在籍し、そのうち27年は新しいお店の出店場所を開発する仕事に従事してきました。

約4,000店舗の出店支援を行い、その内訳は、約400店舗の自らの開店、約3,300店舗の出店可否審査、育成した協力業者による約300店舗の成約サポート、新人開発担当者の教育です。
この経験の中で、私は多くの失敗も経験しました。特に大きな失敗は、経験と勘だけで店舗開発を進めていた時期です。

期待をされて異動したエリアで結果が出せず、その職を外されたこともありました。
しかし、そんな時、私を救ってくれたのが出店審査部門の責任者Aさんの教えでした。

Aさんの教えと成長

coaching by a manager
Aさんは、「経験と勘だけでなく、それを見える化(ロジカル化)すればチームとして生産性が上がる」と教えてくれました。
商圏分析(データ活用)を用いることで、選ぶ根拠が客観的になり、他者にも分かりやすく説明できるようになったのです。

この教えは私の人生を大きく変え、儲かる出店場所の選定と店舗開発という二刀流で結果を出すことができるようになりました。

『いずみ式ワクワク10分散歩』の普及に向けて

consulting method
今回、『立地は商売の神様』という証をお伝えするご近所マーケティング『いずみ式ワクワク10分散歩』が誕生したのも、この二つの経験があったからです。

私は、この手法の普及に残りの人生を捧げたいと思っています。
コンビニエンスストアでの出店業務の経験とその後のサポート経験を基に、『いずみ式ワクワク10分散歩』の詳細についてお伝えします。




2025.05.18

ご近所マーケティングの重要性と『いずみ式ワクワク10分散歩』の効果

店舗を出店する際には、「誰に」提供するのか、「何を」提供するのかについて多くのアドバイスを受け、自らも知恵を絞って考えることでしょう。

これらは非常に重要なポイントです。しかし、もう一つ重要な視点である「どこで」を加えることで、さらに成功の可能性を高めることができます。

この「どこで」の視点を提供するのが、ご近所マーケティング『いずみ式ワクワク10分散歩』です。

『いずみ式ワクワク10分散歩』の進化と効果

marketing-method
初めは「どこで」だけをお伝えしていましたが、上手く伝わらないことがありました。
異業種ビジネス交流会の仲間からのアドバイスで、「どこで」を効果的に伝えるためには「誰に」と「何を」をセットにする必要があることに気付きました。

これにより、『いずみ式ワクワク10分散歩』は三位一体のアプローチへと進化し、実践的な商圏や立地の見方を伝えることができるようになりました。

商圏データの活用

「商圏データ」と聞くと、数字の一覧表やグラフを思い浮かべるかもしれません。
しかし、ご近所マーケティングを実施することで、これらのデータが具体的な行動に結びつくのです。

例えば、若い一人住まいの男女が住んでいるエリアを特定し、その住まいの建物を把握することで、「室内では焼肉をしたがらない」という具体的なニーズを見つけることができます。

リアル店舗への応用

リアル店舗を経営する方々が、自分の事業に適した場所を見つけられるようになること、またお店の商品やサービスの開発、品揃えの変更に役立つようになることが目標です。

ご近所マーケティングを通じて「立地は商売の神様」ということを理解していただき、皆様の商売が成功するお手伝いをしたいと考えています。

社内共有の重要性

importance of shared information
現在、さまざまな企業とお話しする中で気付いたことですが、多くの企業が商圏や立地の見方を社内で共有していないことが多いです。

これは非常にもったいないことです。
きちんと社内で共有することで、必ず今以上の効果が得られます。






2025.05.17

ご近所マーケティングの成功事例紹介(コンビニエンスストアでの取り組み)

ご近所マーケティングを導入することで、コンビニエンスストアの経営者と従業員がどのように成功を収めたかをご紹介します。

今回は、店舗経営15年、現在4店舗を経営している40代の経営者の1店舗で『ご近所マーケティング』を実施した結果を詳しくお伝えします。

コンビニエンスストアでの取り組みと気付き

経営者と従業員が協力し、『ご近所マーケティング』を行うことで、以下のような気付きと成果が得られました。

従業員の声

「ご近所マーケティングって何?と思ったけど、自分たちからお客さまの情報を知れるんだっていうことが一番びっくりした。

お勧めしたいものを見つけてチラシ作って大変だったけど、もう一回違う商品をお勧めしたい、また他の店舗でもやってみたい。」

店舗経営者の声

「15年やって改めて待ちの商売をやっていたということを感じた。

結局来てくださったお客さまを分析して、ずっとお店をやってきたが、我々の商売の仕方は、根本はやっぱり近隣に住んでくださる方であり、近所に住んでいるお客さまをターゲットにしていく必要がある。

そこに視点を向けていなかったし、それに対応した品揃えもきちんとできていなかったと改めて強く知るきっかけになった。」

ご近所マーケティングの3つのポイント

1.データで近所を見える化
2.現地で顔の向きを知る
3.現地で建物を見る

経営者と従業員の方3名がこの3つのポイントを実施し、現地を歩き住民データと建物を確認しました。その上で、マルチアイスクリーム、冷凍食品、ソフトドリンクの中からご近所の住民に価値ある商品を1つ選び、伝わるチラシを作成しました。

驚きの成果

performance improvement by consultation
そのチラシをターゲットに配布したところ、配布日からすぐに来店され、商品が購入されました。

この店舗では前年割れしていた商品が、前年比250%の販売となり、結果に驚かされました。

これにより、従業員の主体的な取り組みも促進され、ワクワクしながらお勧めする商品を見つける姿勢が生まれました。

まとめ

『ご近所マーケティング』は、店舗の成長エンジンとして非常に効果的です。

コンビニエンスストアなどの商店でも、ご近所マーケティングを普及させ、地域に愛されるオンリーワンのお店を目指しましょう。


2025.05.16

ご近所マーケティングの成功事例紹介(多様な店舗経営者の取り組み)

弊社は多様な店舗経営者の方々と一緒に、ご近所マーケティングに取り組んでいます。
飲食店だけでなく、鍼灸整骨院、整体院、エステサロン、パーソナルジム、建設会社、リフォーム会社、バラエティーストア、コンビニエンスストアといった様々な業種の店舗で成功を収めています。
今回はその中でも特に効果的だった取り組みをいくつかご紹介いたします。

立地は商売の神様

importance of store setting for retailing business
「立地は商売の神様」とは、リアル店舗で商売をする全ての人に恩恵をもたらす考え方です。

この理念を基にした『ご近所マーケティング』という独自のマーケティング手法を紹介します。

事例1 パーソナルジム経営 高杉さんとの取り組み

case study by personal gym
高杉さんは、2021年4月にマンションの一室でパーソナルジムを開業されました。

彼から「1万枚のチラシをどう配布したら効果的か?」という相談があり、『ご近所マーケティング』を導入しました。

ご近所マーティングの3つのポイント

1.データで近所を見える化
2.現地で顔の向きを知る
3.現地で建物を見る

これらを実施した結果、スタジオから200m以内に高額分譲マンションが700世帯あることが判明しました。
そこで、1万枚を広く配布するのではなく、700世帯のマンション群に14回配布する方が効果的だと仮説たてました。

40〜50代の健康意識の高いビジネスマンをターゲットに絞り、チラシを3回配布しました。
まだ顧客は来店していませんが、これは高杉さんとの計画内であり、今後も仮説を立てて継続的に挑戦していきます。

チラシの変化

初期の業者作成のチラシと、『ご近所マーケティング』を通じて高杉さん自身が作成したチラシを比較すると、後者の方がターゲットに響くメッセージが含まれています。

この取り組みを通じて、顧客設定が明確になり、SNSの情報発信のコンセプトも定まり、反応が良くなりました。

事例2 整体院、鍼灸接骨院、サロン経営者との取り組み

コンビニエンスストアなどの小売業では、詳細な顧客データの収集が難しいですが、整体院や鍼灸接骨院、サロン経営者は顧客カルテとして詳細なデータを持っています。
このデータを全体像で捉え、活用することで、より効果的なマーケティングが可能になります。

具体例 30代の整骨院経営者

case study by osteopathic house
10年以上続いている整骨院を引き継いだ経営者からの相談で、「スポーツという点で差別化したい」という要望がありました。

直近の300名のデータを分析した結果、9割の顧客が徒歩5分圏内から来院していることが分かりました。

この結果をもとに、地域に認知されている整骨院の強みを活かしながら、新しい挑戦を行う方針を立てました。

まとめ

ご近所マーケティングは、リアルな店舗にとって非常に重要な手法です。
『ご近所マーケティング』は、データ分析と現地調査を組み合わせることで、効果的なマーケティングを実現します。各店舗経営者がこの手法を取り入れることで、確実な成果を上げています。

より詳しい情報や具体的な事例に興味がある方は、以下のリンクからご覧ください。

詳細は こちら でご確認ください。


2025.05.15

新しくお店を出す場合の手順ならびに既にお店がある場合の手順

あなたのお店に来店するお客さまを4種類に分類する「顧客4分類法」は、ご理解いただけたでしょうか?

新しくお店を出す場合の手順

  • 1.顧客を4種類に分類する視点で、あなたの商品・サービスに対して、主たる顧客を明確にする
  • あなたのターゲット顧客を特定する。
  • 2.主たる顧客をブレークダウンする
  • 顧客の詳細なプロフィールやニーズを明確にする。
  • 3.顧客4分類表に、あなたのお店の位置を落とす(出店エリアの決定)
  • ターゲット顧客が多いエリアを選定する。
  • 4.お店の顧客の「量と質」を見極める方法を学ぶ
  • 選定したエリアの顧客データを分析し、量と質を評価する。
  • 5.出店エリアの中で儲かる場所を明確に数多く設定する
  • 最も適した出店場所をリストアップする。

既にお店がある場合の手順

  • 1.顧客を4種類に分類する視点で、今一度あなたの商品・サービスに対して、主たる顧客を明確にする
  • 現在のお店の顧客を再評価する。
  • 2.お店の位置は顧客4分類表で位置決めをする
  • お店の立地がターゲット顧客に合っているか確認する。
  • 3.一致しているか確認する
  • 商圏内の顧客量と質が足りているか確認。足りていない場合は顧客の見直しが必要。
  • 4.一致していない場合
  • 店の立地に合わせて商品・サービスの見直しを行う。
  • 5.新たに最寄りの顧客にお店を知ってもらう
  • 広告や販促活動を行い、新規顧客を引きつける。

「誰に」「何を」「何処で」の三位一体の考え方

getting new customer for store growth
店舗開発と店舗運営は別々の役割として位置付けられていることが多いですが、「誰に」「何を」「何処で」を三位一体で考えることで無駄がなくなり、儲かる出店場所を選定することができます。

第1部を通して、この考え方が伝わったなら嬉しいです。

最後に

お付き合いいただき、ありがとうございました。
リアル店舗ビジネスが激変している環境下で、店舗開発と店舗運営の部門で顧客4分類法を活用し、新たな成長を遂げていただければと願っております。

両部門で企業の「誰に」「何を」「何処で」が情報共有されていない企業は、共有することで新たな成果を生み出すことができます。


2025.05.14

最寄り商圏の設定について(商圏の設定の事例および新規出店の進化)

商圏の設定の事例

商圏設定は候補地選定時の一つの目安に過ぎず、実際の営業により広がりを見せる可能性があることを示す事例です。

事例 商品×接客・サービスの大切さ

convenience store open by street
背 景
店舗背後に住宅地を抱える幹線道路沿いの既存店で、主たる顧客を車で来店する人から徒歩で来店する住民に向けて品揃えを変更。

提 案
エリア担当時に、背後の最寄り住民を意識した品揃えを提案したが、当時は理解されなかった。

結 果
20年後、経営者が代替わりし、背後の住民に向けた品揃えと繰り返しのお知らせを行うことで売上が1.5倍に増加。

事例 インターチェンジ近くの店舗

convenience store open by interchange
背 景
最寄りに住宅が少ないインターチェンジ近くのお店で、立地要件を理解し、品揃えと接客・サービスを強化。

結 果
お客さまの多くが常連客となり、立地ポテンシャルを活かして商圏を広げることに成功。

学び

これらの事例は、商圏設定が一つの目安であり、商圏を広げるには立地ポテンシャルを理解し、品揃えと接客・サービスに活かしファンづくりが重要であることを示しています。

Bさんが思い出させてくれたこと

新規出店の進化


初期の出店プロセス
1.出店見込み
開発担当者が出店見込みを立てる
2.承諾取得
店舗運営部の承諾を得る
3.説  明
近隣店舗経営者に説明

このプロセスでは、商圏を削られるという不信感が生じ、店作りや店内体制の見直しにプラスの姿勢で取り組むことが難しかった。


改善された出店プロセス
1.エリア全体の開示
出店すべき場所をまず店舗運営部門に全て開示
2.協力体制の構築
継続的な協力により、出店戦略と立地商圏の共有が進む
3.戦略開示
エリアの店舗経営者に出店戦略を開示し、商圏や客層に合わせた品揃えや店内体制の確立を支援
4.活性化策の促進
既存店の活性化策を促進し、エリア全体の売上を上げる

このアプローチにより、担当エリア全体が活性化し、売上が上がる結果に繋がった。

まとめ

商圏設定と出店プロセスの改善は、立地ポテンシャルを理解し、適切な品揃えと接客・サービスを提供することで商圏を広げることができるという教訓を示しています。
これにより、経営者と店舗運営部門との協力体制を強化し、成功に導くことができます。


2025.05.13

最寄り商圏の設定について

商圏の設定の事例

最寄り商圏の設定は候補地選定時の一つの目安であり、開店後の日々のお店の営業で広くも狭くもなることを示す事例です。

事例 別荘地でのコンビニ出店

store open in second home area
背 景
別荘地の概要は半径約1km、世帯数約1,000世帯、人口1,800人(うち65歳以上が65%)で、外部からの出入りはほとんどない。
位 置
店舗は別荘地の入口に位置し、店舗中心なら端の住居まで2km。
既存店の状況
以前の売店の1日の来店客は100人以下、日によっては50人まで落ち込んでいた。
通常のコンビニ切り替え効果
年商は通常3倍程度だが、このケースでは4倍以上。

成功の鍵

1.商圏設定の認識共有
  • 別荘地では住民の多くが車を利用しており、敷地内のほとんどの場所から5分で来店可能
  • コンビニの通常の商圏設定350mを超え、2kmの商圏設定をお店と共有
2.販促活動
  • 開店前に従業員による商品説明会を6回開催。
  • 従業員が商品を理解し、高齢者中心に商品(牛乳、卵、食パン、納豆、チルド総菜等)の品質を試食会で確認
3.現地確認と調査の活用
  • オーナーが商圏をくまなく回り、住民の暮らしぶりを把握。
  • 品揃えを住民のニーズに合わせて調整。

結果

来店客の増加
1日に400人以上が利用するお店に成長。
固定客の確保
住民が固定客となり、コミュニケーションを大切にし、ニーズに応じた品揃えの変更を実施。
継続的な売上
5年経過しても売上は落ちず、別荘地の住民にとって欠かせない存在に。

この事例から学ぶことは、商圏設定の重要性と、住民のニーズをしっかり把握し、それに応じたサービスを提供することで、商圏の広さや顧客数を最大限に活用できるということです。

まとめ

最寄り商圏は出店候補地の一つの目安であり、実際の営業活動により拡張も可能です。
商圏設定の重要性と、住民のニーズをしっかり把握し、相応しいサービスの提供により、店舗経営に役立てます。


2025.05.12

顧客4分類法活用による出店事例(4.候補地(お店)の前を通る人への出店事例)

顧客4分類法のうち「前を通る人」を主たる顧客とした出店戦略を成功事例や失敗事例を用いて説明します。

成功事例

首都圏西部の私鉄沿線での出店

背  景
首都圏西部の私鉄沿線、乗降客数約10万人の駅まで400mの距離で賑やかな街道沿いの候補地。
問題発見
周辺の住宅や事業所の密度に比べ、候補地前の歩行者が少ないと感じた。
現地調査
担当者と共に朝の通勤通学時間帯に候補地前と周辺の顔の向きを調査。
発  見
駅へ向かう人は候補地の前でなく、裏の線路沿いの道を歩く人が多いことが判明。
競合店分析
線路沿いの競合店が高日販を維持していた理由が、通勤の顔の向きに乗っていたことだった。
対  策
車客の来店が見込めるか再調査し、駐車場を借り増して出店すべきと判断。
この事例から学ぶことは、通勤通学時間帯における歩行者の顔の向きを確認し、実際の歩行者数とその動線を把握することの重要性です。

失敗事例

自転車の質の重要性を認識した事例

背  景
都内中央線から北側2kmの生活道路沿いにある酒販店を業態転換。歩行者数も多く自信満々で出店。
問題発見
開店後、売上が予測に達せず不思議に思い、調査部門に報告。
再 調 査
店舗半径1km以内に3駅、2km以内に10駅あり。歩行者数の内、自転車比率が50%以上。
発  見
お店の前を通る自転車の多くが、駅目的の通過自転車だった。
対  策
背後住民をしっかり顧客として捉えるようにし、結果的に繁盛店に。
この事例から学ぶことは、歩行者数だけでなく、自転車の質(駅目的の通過自転車かどうか)を確認することの重要性です。

顧客4分類法による見極め方

候補地(お店)の前を歩く人

walking by convenience store
量の見極め方
歩行者数調査データ
実際に決められた時間を店前で実査し、候補地前を歩く人の数を把握します。(決められた時間、最大6つの時間帯で一回15分の計測を2回)
人通りの多いエリア
駅前、ショッピングモール、観光地など、人通りの多いエリアを確認します。

質の見極め方
年齢層
歩行者の年齢層を確認し、ターゲットとなる顧客層が多いかを評価します。
目的地
歩行者の目的地(通勤、買い物、観光など)を把握します。
時間帯別人通り(決められた時間、最大6つの時間帯で一回15分の計測を2回)人通りを確認し、ピークタイムを把握します。
自転車の
通行する自転車が駅目的の通過自転車かどうかを確認します。

まとめ

「候補地(お店)の前を通る人」をターゲットにした出店では、歩行者数だけでなく、歩行者や自転車の質(通過目的かどうか)を確認することが重要です。

成功事例から学び、失敗事例から教訓を得ることで、より確実な出店戦略を立てることができます。顧客4分類法を活用し、ターゲット顧客の特性を把握し、適切な立地選定を行いましょう。


2025.05.11

顧客4分類法活用による出店事例(3.候補地(お店)の前を通る車への出店事例)

顧客4分類法の「前を通る車」を主たる顧客とした場合の出店事例について学びます。「車の質」に着目した成功事例や、競合分析の甘さによる失敗事例をもとに、その手法を学びます。

成功事例

伊豆半島東側の国道下り車線側への出店

背  景
店舗開発新人の頃、最寄りに住んでいる人や働いている人が少なく、店舗前を通る車を主たる顧客として出店。
現地調査
観光導線を意識し、通行量でボリュームがあることを確認。
売上分析
土日に白いタオルが大量に売れることが判明。100枚置いて80枚売れる結果に。
顧客ニーズ
の発見
日帰り温泉利用客が質の良いタオルをプチリッチな気分で購入していることが判明。
通行量の
再 調 査
平日は地元ナンバー、土日は県外ナンバーが8割以上を占めていることを確認。
対  策
通行量調査においてナンバープレートと車種(軽自動車、営業車)を意識し、品揃えに反映。
この事例から学ぶことは、通行量だけでなく、車の質(ナンバープレートや車種)を確認することで、顧客ニーズを正確に把握し、適切な品揃えをすることの重要性です。

失敗事例

中部地方の既存店の日販低下原因の調査

背  景 
既存店はロードサイドの中地に位置し、競合店が手前にも先にも3km以上ないと思われていた。(中地とは、敷地が道路に一面しか接していない土地のこと。)
問 題 点
現地調査で既存店手前400mの交差点を右折して100mの位置に競合店が出店していたことを発見。
原因分析
車の流れを調べたところ、既存店の前を通る車の80%が競合店から曲がってきていたことが判明。
結  果
競合店が既存店の道なり手前500mにあるのと同じ状況で、既存店の日販は回復せず、閉店に至る。

この事例から学ぶことは、地図上だけでなく現地調査をしっかり行い、車の流れを把握することの重要性です。

顧客4分類法による見極め方

候補地(お店)の前を通る車

driving through by convenience store
量の見極め方
交通量調査データ
実際に決められた時間を店前で実査し、候補地前を通過する車の数を把握します。(決められた時間、三つの時間帯で一回15分の計測を2回)
交通インフラ
主要道路や高速道路のインターチェンジの近さを確認します。

質の見極め方
車種構成
通行する車の種類(乗用車、トラック、バスなど)を確認します。
ドライバー属性
通勤者、観光客、営業車など、ドライバーの属性を把握します。
時間帯別交通量
時間帯ごとの交通量を確認し、ピークタイムを把握します。(決められた時間、三つの時間帯で一回15分の計測を2回)

まとめ

「候補地(お店)の前を通る車」をターゲットにした出店では、通行量だけでなく車の質(ナンバープレートや車種)を確認することが重要です。
成功事例から学び、失敗事例から教訓を得ることで、より確実な出店戦略を立てることができます。顧客4分類法を活用し、ターゲット顧客の特性を把握し、適切な立地選定を行いましょう。


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